2014年12月20日土曜日

2015年3月ダイヤ改正(新幹線編)

12月19日、鉄道会社各社から2015年3月のダイヤ改正についての発表が相次ぎました。
北陸新幹線の長野~金沢間が開業することによって北陸・信越の輸送体系が激変します。
新潟県内を中心に改正の内容を備忘録的に整理していきたいと思います。

・ 北陸新幹線 ・

東京~金沢間の速達タイプ「かがやき」は10往復、停車タイプの「はくたか」は15往復(うち1往復は長野~金沢間)、富山~金沢間のシャトル便の「つるぎ」は18往復となりました。東京~長野間の「あさま」は27往復から9往復減の16往復となります。また、平日朝の時間帯に上越妙高~長野間で臨時「はくたか」(596号、598号)が設定され、長野での「かがやき」への乗り換えが確保されたということです。これが新潟県からの再三の「かがやき」停車の要求に対する回答ということでしょう。臨時なので利用者が少なければ気がついたらひっそりなくなっていた、なんてこともありうるところです。上越妙高と同様に「かがやき」停車を求めていた新高岡では臨時の「かがやき」が1往復停車するとのことで、上越妙高にしろ新高岡にしろ開業後に要求しただけの需要があることを証明しなければということですね。


・ 上越新幹線 ・

東京~新潟間の「とき」は1往復減の26往復になりほぼ現状維持。東京~越後湯沢間の「たにがわ」が7往復減の9往復に、東京~高崎間の「たにがわ」が7.5往復減の12往復にと上越新幹線系統で15.5往復の減便となりました。越後湯沢行きの「たにがわ」が大幅減になりそのぶんが北陸新幹線に割り振られたような形です。ここらへんはほぼ予想通りでした。新潟やその先の庄内方面の需要には大きな変化がなく、越後湯沢を経由する需要が激減するのでこうなるしかないというところでしょう。ただこれからの輸送量次第では新聞でも取り上げられていた新潟方面への減便が現実になってくる可能性はあります。
新たに平日朝の時間帯に新潟発長岡行きの「とき」(490号)が設定されました。東京出張のために朝の長岡駅に行くと、新潟から来た新幹線から長岡で多くの乗客が降りていく姿をよく見ていますので、けっこう需要がるんじゃないかと思っていたところです。


・ 上越新幹線 対 北陸新幹線 ・

上越新幹線と北陸新幹線は高崎で分岐します。では、高崎から先の本数にどのような変化があったか見て行きましょう。ダイヤ改正前では、上越新幹線の新潟行きが27往復、越後湯沢行きが16往復で合計43往復が走っていたました。一方の長野(北陸)新幹線では長野行きが27往復でした。
ということで、ダイヤ改正前は、
上越新幹線 61.4% 対 北陸新幹線 38.6%  です。
2015年3月以降では、上越新幹線の新潟行きが26往復、越後湯沢行きが9往復で合計35往復、一方の北陸新幹線では金沢行きが24往復、長野行きが16往復の合計40往復となります。
ということで、ダイヤ改正後は、
上越新幹線 46.7% 対 北陸新幹線 53.3%  となります。
上越と北陸が逆転するのはわかっていましたが、思ったよりも差が広がらなかったなと感じます。「上越新幹線の支線化」という程でもないかなと。まあ、ここらへんはひとによって感じ方が違うところでしょうか。

・  北陸新幹線 対 航空機 ・

北陸新幹線の開業でこれまで所要時間の面でメリットが大きかった航空機需要にも変化が出てきます。現状では羽田~富山が6往復、羽田~小松が12往復、成田~小松が1往復となっています。北陸新幹線では東京~富山間の最速達は2時間8分、東京~金沢間の最速達が2時間28分。一方航空機では、羽田~富山間が約1時間、羽田~小松間では約1時間10分となっています。1時間以上速さに差があり航空機優位に見えますが、料金や空港までのアクセスのコストなどを考えるとどこまで優位が保たれるか。実際に新潟では上越新幹線開業後に羽田~新潟間の航空便は廃止になりました。小松便は福井方面への需要もあるのでまだいいですが、富山空港はどうなるか気になるところです。

・ 上越・北陸新幹線その他 ・

その他のところで気になったところは、列車番号の系統です。これまで上越新幹線の「とき」が300番台、「たにがわ」が400番台、長野新幹線が500番台となっていました。ダイヤ改正後は上越新幹線は従来通りですが、北陸新幹線では「かがやき」が500番台に、「はくたか」が550番台になり、それまで500番台だった「あさま」は600番台へと変更になりました。そして「つるぎ」が700番台に入ってきました。深読みができそうなところですね。


本当は在来線の変化も記事に入れたいところでしたが、かなり長くなったので分割したいと思います。
つづく(たぶん)。

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