元小結、旭鷲山が今日引退を表明しました。
また一人独特なものを持った力士が土俵を去ります。
幕の内在位58場所という記録は史上一位の記録です。
旭鷲山は、いまや全盛を迎えるモンゴル出身力士のパイオニアです。
しかし、私は旭鷲山の活躍の真価はそれだけではないと考えています。
旭鷲山の来日同時の外国人力士といえば、小錦や曙、武蔵丸といったハワイ勢のことでした。
現在の土俵上にはハワイ勢は姿を消したものの、モンゴル、ロシア、ブルガリアなどと、
世界各国から来日した力士を見ることができます。
外国人力士=ハワイ勢という構図を、外国人力士=世界の強豪という構図に変えるきっかけを作ったのは、他でもない旭鷲山だったのではないでしょうか。
確かに近年の旭鷲山の相撲はどちらかというと「逃げ」にまわる相撲が目につきました。
しかし、「逃げ」だけで幕の内在位58場所という記録を作れるものなのでしょうか?
それほど、大相撲という世界は甘いものなのでしょうか?
「冷静に相手の動きを見極め、相手の力をいなしつつ勝機を見つける」
私が旭鷲山の相撲から感じたものは、あくまで「勝ち」にこだわる勝負師の姿勢でした。
旭鷲山は引退後母国へ戻り、政治家を目指すそうです。
旭鷲山の新しい土俵での活躍を祈っています。
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